SEOライティングに使える2つのフレーム

SEOライティングでは、「結論」から文章を書くことが大切です。なぜなら、ユーザーは、抱いた疑問の答えを求めて検索しているからです。

すぐに結論を知ることができなかったら「使えない記事」と判断したユーザーは、すぐに離脱してしまいます。ですから、早めに結論を書くことが大切なのです。

そこでここでは、テンプレートに当てはめるだけで「結論ファースト」の文章になる2つの型を紹介します。

なぜ「結論ファースト」が大切なのでしょうか。

それは検索によって記事にたどり着くユーザーの求めているものが、紙の本や雑誌と異なるからです。

お金を出して、紙の本や雑誌を買った人は、文章を最後まで読んでくれる確率が高い傾向があります。

しかし、Webユーザーは、短い時間で情報を得たい人がほとんどです。読み始めても、自分が求める結論までなかなか到達できなければ、読むのを止めてしまいます。

そうなれば離脱率の高い記事となり、Googleのサーチエンジンからの評価も低くなる恐れが出てきます。ですからWebライティングで私は、SEO的にも「結論ファースト」で文章を書くよう心がけています。

結論ファーストとなる文章を書くために参考となる、2つのフレームがあります。それが「PREP法」と「ホールパート法」です。それぞれについて、次から詳しく説明していきましょう。

ロジカルな「PREP法」で書いてみる

「PREP法」は、論理的な文章を書くとき、便利なフレームとしてプレゼンテーションや論文などで昔から使われてきました。

このフレームは、Webライティングでも重用されていてライター募集の求人では、わざわざ「PREP法で文章が書ける人」を求めていると書かれていることもあります。

「PREP」とは、文章の4つの構成要素の頭文字を並べたものです。

  • 「P」は「結論(point)
  • 「R」は「理由(reason)
  • 「E」は「具体例(example)、または根拠(evidence)
  • 「P」は「要点(point)」の押さえ直し

フレームにするとこうなります。

P=結論 ⇒ R=理由 ⇒ E=具体例・根拠 ⇒ P=まとめ

最初に「結論」を伝えたら、次にその結論を主張する「理由」を書く。続けて「具体例」「根拠」を示すことで信ぴょう性を持たせて、最後は、「結論」をしっかりと頭に入れてもらうために後押しするのです。

たとえば、「文章は結論ファースト」といった内容をPREP法で伝えるなら、こうなります。

  • 結論:文章は結論ファーストであるべきだ。
  • 理由:なぜなら結論が遅いとユーザーが離脱するからだ。
  • 根拠:ユーザーが早く離れれば離脱率が上がる。
  • 結論:だからこそ結論を早めに書くべきなのだ。

「PREP法」のフレームを使うと、同じ内容でも、文章が論理的となり、説得力が増します。なぜなら読み手の気持ちに呼応する構成だからです。

結論を最初に述べることで「なるほど、そういう主張か」と読み手は概要を理解し、理解する準備ができます。

次に読み手は「なぜ、そう主張するのか?」と疑問を抱きますので、すかさず「理由」を書いて、その疑問に答えるのです。

ざっくりした理由だけでは、まだ読み手は納得していないので、続けて「具体例、あるいは根拠」を示すことで、相手に「なるほど」と思ってもらえます。

最後は、冒頭に述べた結論を、より強調しながら「まとめ」、印象付けます。

相手の気持ちを動かしたり、行動を促したりするときに効果的な「PREP法」。ですからこれはプライベートで、異性をデートに誘うメールを送るときなどにも、強力な武器となるかもしれません。

  • 「今度、一緒にランチに行かない?(結論)」
  • 「とてもピザが美味しい店を見つけたんだ(理由)」
  • 「特にマルゲリータが絶品らしい(具体例)」
  • 「一緒に行ってくれると嬉しいな(まとめ)」

いかがでしょうか、もっとも断られても責任は持てません。

本論を「ホールパート法」で並べる

もう1つの便利なフレームが「ホールパート法」です。

ホールパート(Whole Part)法では、最初に「全体像(Whole)」を伝えてから、話の「各パート(Part)」を説明していきます。 要素は次の3点です。

  • 伝えたいことに、いくつの要素があるか、数を予告する
  • 要素重要度や時系列で順序付けて、要素を1つずつ紹介する
  • 最後にもう一度、押さえ直す。

たとえば「文章は、結論ファーストにすべき」と主張したいなら、こうなります。

数の予告:文章を結論ファーストにしたほうがよい理由は、次の3つです

  • ユーザーがすぐ結論にたどり着ける
  • 離脱率が上がるのを防げる
  • SEO的にも効果的な文章が書ける

押さえ直し:3つの効果を得たいなら文章は結論ファースであるべきだ

次の主張のような場合、この型を使っていないと、読みにくい文章になってしまいます。

同じ姓は家族の一体性の象徴である。夫婦別姓を容認すると、子供がいじめられる可能性もあるのではないか。だから夫婦別姓に私は反対だ。また日本の伝統的な墓や祖先崇拝の風習がすたれることもあるだろう。誰も守る人のいない、荒れた墓が増えるのだ。

この文章は、夫婦別姓に反対する理由を、思いつくままに書いているようです。こうした「並列」の理由を並べるときに、ホールパート法を使えば、情報が整理されます。

ポイントは、パートがいくつあるか、その“数”を最初の「全体像」で示すことです。

例えば「理由は3つあります。1つ目は~」のように最初に数を提示して、それからそれぞれのパートを列挙していくのです。

ホールパート法なら、さきほどの文章も、このように整理できます。

夫婦別姓に私は反対だ。理由は3つある。

  • 同じ姓は家族の一体性の象徴であること
  • 別姓だと子供がいじめられる可能性があること
  • 日本の伝統的な墓や祖先崇拝の風習がすたれること

私が夫婦別姓に反対しているのは、以上の理由からだ。

いかがでしょう、ずいぶんスッキリしました。

ホールパート法では「今から私は3つのことを書きますよ」と相手に予告します。そうすることによって、コミュニケーションする相手の頭に、3ページの白紙のメモ帳を用意することができます。それによって相手の頭には、「3つのポイントとはなんだろう?」といった「フック」がかかり、理解の準備が整います。

読み始めたあとも今、読んでいる文章が、全体の何分の1くらいなのか、わかってもらえます。ですから、「この文章、いったい、いつまで続くのだろう?」といった疑念も払拭できます。

コメント

  1. […] つまり、ロジカルライティングでは、伝えたい情報をきちんと整理した上で、筋道を立てながら書いていきます。このブログで以前、紹介した「PREP法・ホールパート法」が、その代表的なものでしょう。 […]

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